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2022年11月21日書店発売
古川日出男 著
四六変型判並製 144頁
ISBN978-4-86784-002-3
装幀:戸塚泰雄 カバー装画:近藤恵介(絵)+古川日出男(写真)
閉塞の日本を飛び出して小説家が旅をする。天の音を聞き、見届けるために。
圧倒的な1007行。現代日本最大の小説家、初めての詩作品。
小説家・古川日出男が空白に挑戦した。空白とは、詩。COVID-19状況の閉ざされた日々を脱出し、カリフォルニアへ、イタリアへ。「さあ、歌ってゆこう」の掛け声とともに始まる1007行は、驚くべき滞空の試みとなった。著者初の本格的な詩作品は、天の音を聴きとりつつ歴史と惑星をさまよう。「天には半島があって/天には大陸があって/天には孤島もあって/その孤島の岬には いろいろな生き物が訪れる/倍音は訪れる?」ダンテがウェルギリウスにみちびかれたように、宮沢賢治と吉増剛造の詩魂にみちびかれて、作家にまったく新しい創造のフェーズが訪れた。必読の書き下ろし長篇詩。